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レポート

「第1回デフモルック東日本交流大会in山形」を開催しました

4月27日(日)、すぱーく中山(山形県東村山郡中山町)にて「第1回デフモルック東日本交流大会in山形」が開催されました。「デフ(Deaf)」とは、耳がきこえない人やきこえにくい人を指し、本大会はろう者/難聴者(耳がきこえない・きこえにくい人)と聴者(耳がきこえる人)の交流を深めることを目的とした、当協会初の取り組みです。

今回は、ろう者/難聴者を含む26チームと、聴者のみで構成された6チーム、合計32チーム(約80名)が参加しました。山形県をはじめ、宮城県、福島県、秋田県、青森県、新潟県、東京都から、4歳から70代まで幅広い年齢層の方々が集まりました。

大会では、試合の制限時間を知らせる際にホイッスルだけでなくフラッグを使用したり、スコア記入を円滑にするため全選手に名札を配布したりするなど、誰もがスムーズに参加しやすい工夫を施しました。

試合の合間には、手話で会話する参加者が多く、手話を知らない人も手話を教えてもらったり、筆談でコミュニケーションを取ったりしていました。モルックを初めてする方もいましたが、交流大会ならではの和やかな雰囲気の中、真剣に楽しみながら進行しました。大会は、新潟県と山形県の選手からなる「S.A.I」が優勝しました。

また、会場では一般財団法人全日本ろうあ連盟によるデフリンピックやデフスポーツに関するパネル展示や、一般社団法人山形県聴覚障害者協会の協力によるミニ手話講座が行われ、選手だけでなく応援に訪れた方々にも好評でした。

参加された方からは以下のような感想をいただきました。

  • 「年齢や地域を問わず、モルックを通じて交流できて楽しかったです。上手な選手のプレイを見て、練習を頑張ろうと思いました」(ろう者/難聴者・60代)
  • 「参加者同士が互いに配慮し合い、心地良い空間でした。聴覚に障害のある方にもモルックがこんなに広がっているとは驚きで、良い発見でした」(聴者・30代)
  • 「モルックも楽しかったですし、デフリンピックのパネル展示や、普段学ぶ機会の少ない国際手話を知ることができて良かったです」(ろう者/難聴者・30代)
  • 「大会参加をきっかけに手話の動画で勉強を始めましたが、覚えるのは難しいです。それでも、今後も少しずつ手話を学びたいと思います」(聴者・50代)
  • 「普段は耳がきこえる人が多数派の場にいますが、今日は手話をほとんど知らない私が少数派でした。貴重な体験になりました」(聴者・50代)

2025年秋には、日本で初めてデフリンピック(耳がきこえないアスリートによる国際総合スポーツ大会)が開催されます。当協会は、デフモルック交流大会を通じて、地域における障がい者スポーツの普及と交流の場をさらに広げていきたいと考えています。なお、次回のデフモルック交流大会は、今秋に西日本で開催予定です。