2022モルック世界大会@サモエンヌ(フランス)報告

■8 月 15 日(Thu)
2022 年の世界大会は、2019 年同じ場所であるフランス・サモエンヌで開催されました。
スイスとの国境付近の小さな街で、スイスのジュネーブ空港から車で 1 時間くらいの距離
のサモエンヌは、日本との時差は 7 時間。
冬はスキーを、夏はラフティングやパラグライダーを楽しむことができる、日本でいえば
軽井沢やニセコといったイメージの高原リゾートです。
日本からの選手の多くは、ジュネーブ空港を利用してサモエンヌに向かいましたが、ジネ
ーブ空港へは日本からの直行便はないので、前回と同様、ドバイやヘルシンキなどを経由
しての現地入りになりました。
大会前日は、午後から試合会場のコートが自由に使え、ほとんどの日本人が練習していま
した。
また、早々に受付をして参加賞もゲット

また、この日はオープニングセレモニーも行われました。

多くの旗が集まり、盛り上がりが高まっていきます!


■8月16日(Fri)

この日は午後からダブルスの試合が行われました。大会のホームページにも「ウォームアップ」と書かれていた通り、あくまでもメインは土日の本戦であり、それに向けての練習や交流の場を用意してくれたもの、という意味合いではあるものの、多くのチームが参加し、キャンセル待ちが出る状況!

試合形式は事前エントリーを行った144ペアを、9ペアずつの16のグループに分け、グループ内での総当たり形式となりました(各ペア8試合ずつ)。

各試合で2ゲームを行い、2勝で2pt、1勝1敗で1pt、2敗で0ptとなり、ポイント数(同ポイントの場合は得点数)で順位を決定します。30分で1つの試合(2ゲーム)を行い、4時間の間、コートを移動しながらセルフジャッジでひたすら試合を繰り返していきます。

翌日からの本戦に向けて、実力を知ることができるいい機会となったのですが、 傘を差しながらぬかるみの中で投げるモルックは体力を奪われるものでした。後半は雨があがったものの肌寒く、厳しい中でのプレイでした。

日本からの出場ペアとそれぞれの成績は以下の通りです。 集計ミスにより、いくつかのチームは実際よりも低い順位となってしまいましたが、それでも上位に多くの日本チームが入り込んだことは、日本全体のモルックの強さを実感させるものでした。


4位VistAA GM
6位Haruki Okamoto
16位Pomaikai
18位KawanoYokomachi pair
31位Will and Sake
38位Morits
42位Masaya-Yuya
43位Boycott Mondays TS
49位Ratel Sasaki family
51位VistAA OM
52位Team Itabashi
55位HumanBridge R&M
57位Hanzubonz
61位Hanzubonz Lover
83位TanakaMaeda
94位PinkTrain B
110位PinkTrain A
124位BoycottMondays Monk
128位Takezaki
135位Hokudai Freshmans

その後、すぐに「国別対抗戦」が開催されました。

国別対抗戦は、各国から選抜された1チーム(3名)が、その国の威信をかけて戦います。

日本代表チームは国内大会でのポイント制により選出された板倉右京選手、津阪茂弘選手、山口賢治選手の3名で挑みました!

今年は18の国・地域が参加し、グループ内の4チームごと総当たり(50点×2ゲーム)。

勝利数の多い2チームが決勝トーナメントに上がります。

日本チームはフィンランド、ギリシャ、ポーランドのいるGroup Dとなりました。

日本 vsフィンランド 1勝1敗 

日本 vs ポーランド 1勝1敗

日本 vs ギリシャ 2勝0敗

見事日本とフィンランドが上に上がります!


次は日本vsフランス。

2ゲーム先取の試合の結果、地元フランスに2-1で見事勝ち上がりました!

そして、いよいよ準決勝。フィンランドはイギリスと戦い、日本はベルギーと戦います。
この試合に勝てば、あとはもう決勝戦のみというところまで来ました。

【試合の様子はFacebookで↓↓】

1対2で惜しくもベルギーに敗れましたが、見守る皆が固唾をのむ試合は周囲を沸かせ、世界中のモルッカーが、良い試合を見せてくれてありがとう、と日本の選手に握手を求めていました。


最終は日本vsイギリスの3位決定戦。

【試合の様子はFacebookで↓↓】


イギリスに順調に勝利し、日本は国別対抗戦3位という快挙!
準決勝で対戦したベルギーはフィンランドに勝ち、上位4か国は以下の結果となりました。

1位ベルギー 2位フィンランド 3位日本 4位イギリス

ポイントランキング上位者だからこその結果。
板倉さん、津坂さん、山口さん、ありがとうございました!


■8月17日(Sat)

いよいよこの日から世界大会の本戦がスタート。

Team Japan King of Molkky 森田・金井(貴)・南川・溜口・山根・辻
Team Japan Human Bridge佐々木(理)・今井・武井・古田
Team Japan Boycott Mondays星野、山本、雨宮、萩野
Team Japan Molkky JAP高橋、前田、田中、佐藤
Team Japan RATEL河野、佐々木(拓)、佐々木(蓮)、坂口
Team Japan VistAA宮内、山口、今井、井上
Team Japan PöMaiKai津坂、板倉、内藤(平)、米田、横町
Team Japan CholesteRollers 釜谷、堀、大場、佐々木(賢)、杉原、林田
Team Japan Tengu薩摩、小林、関段、岡本
Team Japan Pink Train 尾方、多賀、前田、竹内
Team Japan Nadeshiko 内藤(富)、加堂、林、八ツ賀(千)
Team Japan Salmon Bears 若槻、金井(啓)、森本、山崎、石本、水上
Team Japan Layered Molkky 源、佐久間、縄田、山下

まずは1stラウンド。

1stラウンドの試合形式は、7チームごとに24グループに分かれ、グループ内で6試合の総当たりでした(1試合2ゲーム)。各ゲームの勝者が1ポイントを獲得し、各グループの1位チーム(最もポイントを獲得したチーム)はラウンド3(決勝トーナメント)に直接進出決定。

各グループの2位〜4位のチームはラウンド2(上位トーナメント)に進出決定。各グループの5位だった24チームのうち、ポイント上位8チームもラウンド2に進み、その他のチームはBトーナメント(下位トーナメント)に進む、という細やかな流れでした。

グループごとに4コートずつ割り当てられていたので、昨日のダブルス同様、ここでもほぼ休みなく試合が行われていくことになります。前回のサモエンヌではグループ内の試合の順序が決まっておらず混乱も多かったのですが、今回はスムーズ!

日本人チームは各グループに分散され、フランスやフィンランド、エストニア、トルコなどと対戦しました。フランスの強豪チームRanska Team、古参のフィンランドチームKaameet ApinatやEnergiaHalli(旧WoodPub、おなじみJakeのチーム) 、エストニアのナショナルチームもいて、どのグループもかなりの強敵ばかりでした。

そんな中、日本人チームも善戦しました!

■グループ内1位として決勝トーナメント進出にした6チーム!

VistAA

Tengu

Boycott Mondays

Ratel

Human Bridge Japan

Salmon Bears

■強豪と戦い上位トーナメントに進出した3チーム!

PöMaiKai

Pink Train

King of Molkky

■グループ内5位以下だったため、下位トーナメント進出となった4チームです。

CholesteRollers

TEAM MOLKKY JAP

NADESHIKO

Layered Molkky

上位トーナメントに進出した3チームは、そのまま2ndラウンドの戦いに臨みます。80チームが、4チームごと20のグループに分かれ、総当たり戦を行います。

1stラウンドと異なり、2ゲーム先取です。

各グループ4チームのうち上位2チームが決勝トーナメントに進むことができます。

なんと3チームともに勝ち上がり、計9チームが決勝トーナメントという素晴らしい1日となりました。

俯瞰してみると、決勝トーナメントに進出した全64チームのうち、フランス36チームに続き日本は9チームと2番目の成績でした。


■8月18日(Sun)

いよいよ世界大会の最終日が到来。

決勝トーナメントでは、64チームが1対1で戦い、8チームに絞られるまでは、2ゲーム先取で勝ち上がっていきます。

1回目の試合で勝つとベスト32、次の試合で勝つとベスト16・・・
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ベスト64(Round 3=決勝トーナメント1回戦敗退)まで進出したチーム

ピンクトレイン、 キングオブモルック、 RATEL、 PöMaiKai

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ベスト32(Round 4=決勝トーナメント2回戦敗退)まで進出したチーム

Salmon Bears、 BOYCOTT MONDAYS

この試合では、VistAAとHuman Bridgeという日本人チーム対決となり、惜しくもVistAAもここで敗退してしまいました。

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ベスト16(Round 5=決勝トーナメント3回戦敗退)まで進出したチーム

TENGU、 Human Bridge

そして、ここでも日本人チーム対決となりました

勝利したHuman Bridgeはベスト8の戦いまで手が届きましたが、その後、チェコのTomiraに惜しくも敗退してしまい、ここで終了。本大会では、得点などを鑑み総合7位という成績でした。

なお、この後、Tomiraはさらに勝ち上がり、1位 Team Lokki(フィンランド)、2位Le Baton Bronze(フランス)に続き3位となりました。

世界大会での日本人チームの総合成績は以下の通り。

7位Human Bridge
10位Tengu
19位VistAA
23位Boycott Mondays
25位Salmon Bears
38位PöMaiKai
50位Pink Train
57位RATEL
60位King of Molkky
129位Layered Molkky
141位Nadeshiko
145位CholesteRollers
156位Molkky JAP

日本としてここまで上り詰めたのは過去にありません。

2019年の報告では、『日本の上位レベルの選手で組んだチームであれば、世界での上位も夢ではない』と締めましたが、その言葉が現実となった2022年世界大会でした。


■最後に

日本人チームが過去最高の参加となり、また多くのチームが上位に食い込んだこともあり、世界における日本のモルックを印象付けることができたと感じました。以前は見られた「そんな遠くから来たのかい?」という冷やかしの笑顔はなく、多くの海外選手から健闘を称える握手もあったように思います。

初めて世界大会に参加した日本選手からも「しびれる~楽しすぎる!」と嬉しそうに発言したり、惜敗して悔し涙を流しながらも「来てよかった~」という言葉を聞くと、皆がモルックを楽しんでくださっていることに目頭が熱くなりました。

来年2023年の世界大会はフィンランド・ヒュビンカーでの開催となります。今回は8/4-6と早めの開催です。

そして、2024年の世界大会は日本!!!初のヨーロッパ外での開催となります。

モルック発祥の地フィンランドからモルック盛隆の国、日本へバトンが渡されます。

フィンランド、そして函館で・・・・皆さんに会うのを楽しみにしております!